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古びた壁

脈絡なんてものは知らない

ミュージカル「ヘタリア~The Great World~」11/26昼公演

 好きなキャラクターと好きな役者が一致した。あの衝撃から1年――
 ミュージカル「ヘタリア~The Great World~」11/26昼公演 @森ノ宮ピロティホール
 解きほぐそうと頑張ったレポというより雄叫びのような感想。取り急ぎです。これだけ長くて何も語れていません。相変わらず偏っている。

 6年ぶりの大阪!ヘタミュTGW観てきました。
 すごかったーーー大楽のライビュ行くつもりなかったんですけど、観劇後即チケ確保して行きました。ヘタミュはいいぞ。そんな気分です。

 さて、ミュージカルヘタリアといえば。
 昨年それはそれはとても話題になった作品です。わたしの中では大嵐。配信が飛ぶように売れていた気がします。
 かく言う私も、企画発表時は良い顔していませんでしたな原作ファン。配信を観てコロッと落ちました。
 ただそれ以前にキャストも好きなひとがちらほらと。

 キャスコ推しの英領です、察して…??!10秒に1回死ぬ。

 (ファンと名乗れるほど現場に足を運んでいないのですが足を運びたくてたまらない。お財布が許してくれないからもっと頑張らなきゃなあと思うのでした。2年後の追いかけのために今現場を我慢して頑張ることもファン心じゃないでしょうか。)

 先に諸々ひとりごと。
 物販はもともとあまり触れないぞー勢だったのですが、ヘタミュのグッズがあまりに魅力に満ちているので諭吉飛びそうでした。代行含めたら飛んだけど。フォトカードセット、めっっちゃくちゃかわいいしこれはAB買っちゃうよね?!それからブロマは廣瀬さんと植田さんを。代行分買ってそれ見たら、「もう1セットずつください〜」って言っちゃいますよね。それからロビーでランブロ開封会が行われているのをスコーンをかじりながら見ていたら野口さんおひとり様と小銭だけなら…!と思ってしまいました。結果的に引きがめちゃくちゃよかったので後悔はまったくない。あとフォトカードセット、何から何までハイクオリティです。写真もすごくいい。今回の物販、気合入りすぎている…。


 今回。大阪へ行く前に配信を観ました。観てよかったです。生で初見はわたしにはあまりに刺激が強すぎて毒素産生しそう(?)
 それでも生ってやっぱりすごい。すごいなあ。包み込まれるようだった。

 ※※ここからネタバレです。※※

 前説はイギリス。なぜか東京に行かず大阪まで来てよかった。ことあるたびにアメリカアメリカって言ってるし、味音痴大好きなので、始まる前から心がざわざわです。
 あと最近声優業もされているからか、ぽいなーって思いました。初演より声に安定感安心感があるし。

 今回の感想、まず予算あるなあだったんですけど(笑) 初演がとことんアナログな舞台装置だったのに対して今回は産業革命が起きているので(?)、世界地図のようなスライドが上から降りてきてそこに文字がタイプされたり、床が回ったり。回る床には羅針盤の絵。

 ドイツはストーリーテラーの役割を果たしていて、歴史が記された書物を読んでいる。
 幕が上がると、1918年「俺は強くなる」というどいつ。
 初演に繋がるんだなという。今回のどいつは初演へ繋ぐことが役割だったのかなとすら思いました。

 で、今回のテーマは大航海時代
 アメリカの成長物語。イギリスの栄光と挫折、そして再起。二国の和解。兄弟愛。だいたいこんな感じ。
 原作にはまだない1588年の海戦や味音痴の歴史のすべて。スパイスとして語られる極東兄弟。
 ほか、各国の大航海時代が描かれていました。
 ハイリスクだなあと思います。でも、その解釈が恐ろしく腑に落ちるんですね。我々がこれまで散々考えてきたことをも包括した新解釈。すごいですね(小並感)

 思うところはたくさん。でもなによりも、幸せでできた作品だなあという感想です。それぞれの才能と限界以上の実力が存分に発揮される現場なのだなあと。杉江くんなんか顕著です。見れば分かる。見て。


 1588の4桁を見ると動悸がするほど入れ込んでた時期がありました。それくらい好きなこのコンビの話をまさかまさか、描かれるなんて!しかもまるっと一曲!まあ大航海時代と聞いてこれを期待してチケット取ったんだけれども。
 この廣瀬リス、頭脳派だ!って思いました。「スペイン無敵艦隊」って発音が好き。誇り高そう。その上これからの世界を牽引する一国に海が世界が味方をしているような、そんな彼にはたしかに勝てないと思う。
 "胸に刻んだエリザベスとの誓い"という歌詞が印象に残ります。国と人。初演では省かれたそれです。とくにわたしは女王との絡みがとても好きなのでありがたくてたまりませんでした。それに理想だった。女王に対する畏敬とタメの態度のバランスがとてもよかった。


 廣瀬リスさん、こめりか青年めりかに対して終始声が優しい。慈愛に満ちた声。歌声。
 それにしても束縛お兄ちゃんです。劇中でも言われているけれどまんまそれ。ブルズが2人を囲ってるのが本当に檻みたい。
 今回ストーリーのメインでとにかく尺が長い。観ている方も息をつく暇がないのですが、前半戦なんていつハケてるの?!というぐらいずっと舞台上にいる。曲も多いです。「ナンバーワンブラザーズ」とか「新世界時代の到来」とか「遠距離兄弟」とかとか。思い出がいっぱいですね。
 あとこのふたり、ハイレベルな掛け合いが劇中にいくつもあります。
 一番すごいなあって思うのが、めりかが独立する!って言う時。「今なんて言った?」と問い詰めるイギにりゅこめり節炸裂のアドリブノリ(?)で後ずさるんですが、客席の笑いを誘うめりに乗りつつ笑いつつ(こういうのを目が笑っていないと言う)マジギレする掛け合いがすごい。笑いながら(こういうのを目が笑っていないと言う)近寄って突然「ぶっ潰す」とかドスの効いた言い方するのやばいです、やばい。技巧的だーーー!って思います。技巧と相性の結晶だ。見てください。
 ほかにも物理的にすごい技をやっていたり観ていて気持ちのいい掛け合いがいくつか。すごいです、見てください。
 あと大楽のカテコで垣間見えた舞台裏。おにいちゃんには敵わないらしい。らしいです。納得の本編。

 りゅこめりさん、赤ちゃんから大人までをじっくり演じられているのがすごいなという感想。回想とかでなく本当に急成長の200〜300年。
 「おかえり、ナンバーワンおにいちゃん」は名場面すぎる。これに言及するのは腐ってしまいそうでできないな。
 味音痴兄弟は、出会いから決別、そして和解までがヘタミュらしく描かれていました。これがすべてだった。今はまだ何も言えない。
 「栄光と挫折、それらすべてが血となり肉となり俺を形成している」
 イギリスのこの台詞があまりに強く印象に残る。大英帝国の嘘のない本心が痛いほど伝わる。
 急成長のアメリカと栄光と挫折、そして再起のイギリス。
 それにしてもここの関係が、すごいぶっ込んでくるんですよね。"ひとり暮らしはだめだ"とか"このままじゃ迷惑をかけてしまう"とか"憧れてた背中"とかとか、これこれこういうの!攻めてくるなあと思いました。すべてを描いている時点で攻めてるんですけど、中身も最高にむねがいっぱい。理想を超えた味音痴兄弟でした。
 

 イギリスさんの悪いところがふんだんに描かれていたのがよかったです。テーブルマナーよりも、ロックの魂。中国で安く買った紅茶を日本に高く売りつけにきた、というにほんに対する狡さ。アヘン戦争あたりのそういうところがよかった。
 束縛兄なのは、仕方なかったのかな。最初に出会った時のキラキラした目はなんの濁りもなかったと思います。キラキラし過ぎた故の束縛兄だったのかも。
 世界のトップに立ってからの周りが止めきれない独走態勢。アメリカに構い過ぎてお財布が底をつきそうな国政。アメリカ独立後100年、まさに栄光そして衰退の下り坂。
 「あんなイギリスはもう見たくない」って。このセリフをアメリカが言うの、すごい。聞きたかったし、聞きたかった形で言ってくれた。
 どんなに悪魔の大英帝国だとしても、みんなが「イギリスー!!」と叫ぶ。愛されているよ、イギリス。これが見たかった!って思いました。ヘタリアという作品のあるべき姿だ(豪語)。
 そしてイギリスにある脱線しがちな優しさは廣瀬さんだからこそじゃないかなと思います。直感的にそう思う。ミュのイギリスさん、素敵でした。ああいうところもこんなところも。ちょっと語りきれなくて投げやり。
 あと紳士的要素やツンデレ要素が脚本の外、つまりアドリブで盛り込まれているのすごいなーって思った。この日の客席いじり、「いけないお嬢さんだ」だったんです。こわいこわい。紳士なのに病んでてこわい(感想)

 あと個人的には英国内のキャラクターが多かったのがよかった。妖精さんとか。女王とは"よき友人"としての関係が見えたのも。ホテルマンは最初秘書…?!って思ったのですがホテルマンだそうです。パリの人かな?


 冒頭に1918年。1900年パリでの祭典の前にもまた1918年のシーン。
 大楽のライビュを観ているときにもしかしてループ…?!ってふと何気なく思ってしまったのですが、1918年って一つのポイントなんじゃないかなと思いました。
 二次創作脳をしているので、独立してもまた出会い、を繰り返す21公演…!!とか。
 でもこれに限らずだけれど大楽はループしなかったなーと、その芝居から思いました。


 極東兄弟にもスポットが当てられていまして。中国ならびに杉江くんの株上がりまくり(率直な感想)
 歌がレベルアップしすぎてびっくりしました。もちろん芝居も。
 味音痴兄弟の話のサイドで繰り広げられる極東のエピソード。これがあるからこそ味音痴の物語がより生きる。おたく的に言えばますますしんどい、です。
 あと日本の描かれ方が日本人だなと。脚本が謙虚!(?)中盤、わりとひどいんですよね。中国さんのことを赤の他人って言ったり列強に勝つために距離を置こうとしたり。
 ふたりのクライマックス、日本の取扱説明書。アメリカに渡してほしい、と。独り立ちを認めたんだなあと。歌詞を聴いていても、そう思います。味音痴兄弟との絶妙な対比がなんとも言えない。
 

 百年戦争の曲でセンターで寝っ転がったまま旗を振るイギリスさんすごくいい。なんとも言えずいい。冒頭に上手でアルマダ組が腕組んだりなんだったりしているのもいい。
 後ろや隅で何か絡んでいるの、かわいいなーー!って思います。小ネタ万歳。
 小ネタといえば今回も秀逸な表現がたくさんありました。大航海時代を、照明を青くしてザブンという音を使い海に飛び込む国々、と物理的に表現するのもよかった。某水泳プロジェクトの舞台もこの技法をもっと磨いて表現するのかなって思った。紅茶を買いに行ってくる、と含みげにハケるのとか。三角貿易を匂わす表現もあったかなあ。にぽんのコタツから突然飛び出てくるめりかはペリーだったりとか、とか。
 いたるところに小ネタがあって考え始めたらキリがないなあ。
 眉毛揶揄われて額を隠すイギリスさんもかわいいし指三本を額にあてるいたちゃんもかわいいしそういういろんなことがかわいい。

 そういえば。祭典に誘うフランスに「イギリスという国は消滅した。なんか聞かれたらそう伝えてくれ」というイギリスはちょっと衝撃を受けた。こんなデリケートなネタをぶっ込まれるとは思っていなくて…しかも弟に独立されて衰弱した故の。心臓によくない。


 大阪から帰ったその足で大千秋楽のライビュに行ってきまして。完売していたのですがお譲り頂きました。感謝しかありません。
 楽しかったー!そして心落ち着く暇などなく軽く頭痛。
 大楽、みんな楽しそうで、いろいろぶっ込んでくるんですね。魔法の杖(?)をガ●ガリ君の棒に例える親分とかトマトを受け取ろうとしないイギリスに最後やけんって握らせる親分とか「そこの双眼鏡で覗いとるお嬢ちゃん」という台詞を「そこのカメラの向こうのお嬢ちゃん」にする親分とか。ですね。笑
 あとキャストの本名をフルネームで言ってみるめりかとか「こんなデカい子」とイギリスに言われてオットセイのポーズを取るこめりかとかもいました。お兄ちゃんも弟にならってた!シュール!とか世界一成長期の妹とかとか入れ知恵がブルズの帯金くんだったりとかいろいろありました。みんな千秋楽バージョンでした。
 これが答え、最終的な形なのかって思うとやっぱり言葉にできないものがある。とくに固定カメラで見てきた、ヘタミュという世界での廣瀬リスさん。バランスが非常によく安定して出し切られるエネルギー。だって26日マチネの病み方すごかった。なるほどなあって思いました。足して足して足して足して一だけ引いたような。大楽は特別なのではなく集大成で答えであるべきなんだなと、その例だなと。

 そしてライビュ限定映像も含め全部終わったあとにシアター内に盛大な拍手が響き渡っていました。


 このジャンル独特のハッピーな雰囲気が好きです。グルメって偉大だ!というテーマも。
 食に関する小ネタはやっぱり日本担当なんだなとも思った。初演は肉じゃがソングだったのが、今回はこれからも末長くおそばでよろしくお願いしますという意味を込めて年越し蕎麦、といった歌詞。食は世界共通の言語ですし(個人的な話をすると南半球の料理を食べた時のカルチャーショックは忘れない)平和の象徴。人は食べ物を欲しがらなくなるともう一ヶ月がヤマだというそうです。
 独立戦争で自分の腹の虫の音を弟のものだとして食べものを与えるイギリス。100年後、まずかったけど嬉しかったって泣きながら言うアメリカ。
 初演で、腹が減っては戦はできぬじゃない、腹が減ったら戦は終わりだ!というセリフがありました。ちょっと思い出してしまった。あの時アルマダの海を超えて新大陸で出会ったナンバーワンの弟を撃てるわけなくて。

 内容は初演のSWよりシリアスみが強かったかな。アドリブが分散していたなとも思う。手探りだったであろう初演から約一年、関わる皆様のヘタミュ愛が募り、それが詰め込まれた、と言うべきでしょうか。とにかくハッピーで、おいしい料理に満腹になるような作品でした。
 
 そしてちょっぴり重たい歴史なんかをハッピーへ置き換える役割を担っているのがイタリアで、この作品の主役なんだなあと思います。いつもハッピーに舞って歌って踊っているのがこの作品に不可欠。
 食べ物って偉大だ!という作品の空気が好きです。細かいところまで作り込まれているのもいいなあ。隙がないですね。だから情報量が多い
 それから初演のネタをこんなに引っ張り出すのもあまり見かけない。楽しいです。
 みんなに見せ場があって、本当に楽しい。とりあえず、音源CDが欲しい!本当にみんな愛おしいなという幸せな気持ちでむねがいっぱい。

 ほんとうに幸せいっぱいでおなかいっぱいです。
 

 メインの話なのでずっと出ているんですね。たぶん公演時間の半分とか2/3ぐらいは出ずっぱりだと思う。あと当然だけどソロ曲多いなって。どの曲もクセになるので好きですが、平和の祭典がめちゃくちゃになっているときに一瞬歌うところがすごく好きです。
 今のところ4公演分を観て、毎度絶妙に変わる芝居だな、と。26日昼はヤンデレに磨きがかかっていて。コワカッター。やさしい声がむしろこわい。狂った愛し方だなあ。大楽もまた、よかったです。
 お芝居に事務所の色ってあると思うのですが、あーーそういうとこ!って思う瞬間が多々ありました。
 キャストコ-ポレ-ション、本当に推し甲斐のある事務所…


 ほんとうに、観るたびに思うけれどあの芝居が好き。それに歌、ダンス。
 あとカテコで感じたのがやっぱりナチュラルに気遣いできる方だなあ、と。一瞬でしたけどいろいろと。

 そういえば、メサイア。キャスト発表されたときに「物語は悠里淮斗失踪事件から始まる――」とか冗談半分で言ってたらほんとうに失踪してしまった。どうなるのでしょうか。

 次は刀の舞台です。その前に今週末は黒執事。なので取り急ぎの感想でした。言いたいことの半分も言えてるかどうか!プチ考察ですとかひとりひとり言及したい気持ちもたくさんだけれど心が追いつきません。また落ち着いたら言いたいことまとめたい。大航海楽しかったな。しばらく海で溺れています。ヘタミュはいいぞ。