古びた壁

脈絡なんてものは知らない

ミュージカル「黒執事」〜NOAH'S ARK CIRCUS〜12/3昼公演

ミュージカル「黒執事」〜NOAH'S ARK CIRCUS〜@キャナルシティ劇場


 毎年この日は金欠に苦しんでいる。なぜだ!昨年同様パンプすら買えなかった…

 そういえば去年は翌週「フェードル」でした。遠征すると何かとお金飛ぶ。
 今年はヘタミュから1週間。ロス症状はおさまらぬまま!先に白状すると劇中に出てくるたったワンフレーズのフィッシュ&チップスにやられた。絶対同じ人いると思うんだ……

 今までで一番いい席でした。もはや目と耳に疲労感。あれ、もう少し後ろだった方が感じ方は違ったのかなあ。
 今回は観て感じたこと思ったことをそのまま書きたいです。いつもよりざっくり、長くないよ!すこーし辛め。一応ネタバレ注意!

 開演前、まだ入場完了していない状態でアバハンがピエロの格好で客席に登場。客席いじりが激しい!ギリギリで入ってきた方に「座席何番ですか」って絡むのは聞いていたんですが、すごいですね。あげく最前列の方を立たせるなどほんとうにすごいですね。純粋にすごいなあと思ったお二人。あといろいろ芸を披露していてたくさん練習されたんだろうなと思いました。いや何目線って感じだけど!*1

 開演前から楽しくわりと期待値も高まったし、元から関係者などの評価が高いなと思いつつ照明が落ち。

 風の噂で聞いていた通り本当に装置がすごい。いきなりラストの話するけど、丘を登っていく演出がすごい。回る装置と奥行きを利用して長い距離を表現しているように見えた。
 何回も見ればそのセットのすごさが分かって面白いのだろうけれど、今回はいろいろ含めて1回なので断念…。


 今回良くも悪くも力量を見せられたなというのが率直な感想です。
 あとそうでないことがいけないとかではないと思うんですけれど、2.5次元作品によく出ている方は再現が細かくてヌルヌル動く。と思いきや2.5は初めてだという三浦のりょんくんがすごい!動き、声、喋り方…それに歌も芝居もうっとりする感じ。あの衣装とメイクに負けないビジュアルと歌声、すごいなあと思いました。ミュージカル手紙を思い出してますますすごい。あとまだ最後まで見てないんですがオーズ。幅広いなー!
 ジョーカーのクライマックスの歌で"天国"という部分の高音がとても綺麗で印象に残っています。そしてさいごに笑顔を浮かべ暗闇の中で消えていくところ、本当に素敵な笑顔で切なくてどうしようもなくてくるしい。

 主役のお二人はもちろんなんですが、他に印象に残っているのは…まずスネーク
 声の壁がどうなるのかなと思っていましたが、ちゃんと蛇が喋っていた!だなあという感想。あと佇まいが印象的でした。セリフがなく背景にいる時に注目したくなる。物静かでミステリアスな佇まい、ずっと見ていたい。
 玉城さんと言えば、ロボロボだったり曇天だったり熱のある役が多いな*2というイメージが強かったからスネークは新鮮でした。
 でも「ひとりはさみしい」は玉城さんの色が出ていて(?)、これだーーー!って思った。わたしは好き。
 あとあの厚底ヒールのブーツはずるい。果てしなくずるい。銀髪もすごく似合ってたなあ。ジョーカーとの動画*3、ビジュアルの暴力だって思った…。

 でーぼいずはさすが、さすが…!って感じです(何も伝わらない)。ソーマは常にぴょこぴょこしているしタガーは表情がくるくる動く。(特に姐さんを追いかけている時)
 みつやさん、ペダルで一輪車を回しているんじゃなくて足で一輪車を回しているのを見て純粋にすごいなと…世界一の一輪車すごい(小並感) まるで体の一部のようというか息をするように一輪車に乗っててすごい(小並感)
 陳内くんはなんというか…ソーマだったなあ。私生活がソーマなんじゃないかなって思います*4めっちゃ褒めてます。

 ドールの歌声きれいだったな。とても独特の。世の中にはこんな子もいるのだなと思いました…。あと朝食作りの曲が印象深い。あのエンタメちっくな踊り、振る舞いができる14歳…芸達者な予感がします。ドールとシエルのシーンの絵面がまるで天国なんだなあ。
 それと何より芝居が良かった。今作で一番泣かされた。涙が出ないことに定評のあるわたしが泣かない予定で挑んだこの観劇で涙が出てしまうほど。演出と芝居の相乗効果にやられた感じです。燃える屋敷を前に泣き叫ぶドールのところで孤児院の回想はずるい。

 てるまくんウィルを見るととてつもなく安心した。安定感がすごいなと思いました。ウィルが舞台上にいるときの安心感。名脇役だと思う。そんなてるまくんのTwitter、なんとも言えず好きです。

 古川セバス。最後、何もない丘を語るシエルを見る感じが今にもその魂を喰いたいって風を醸し出していたな。持っていかれました。
 初見は2014年のレディ・ベスだった古川さんですが、観るたびに上手くなっている気がします。セバスチャンに儚さは一切いらないという前提で、、儚さが綺麗になくなっていたとも思う。レディ・ベス再演、博多座公演があることを期待しています。

 れおくんのシエル。さすがオーディションでシエルを勝ち取った12歳…おそろしい。あんなに可愛くて無垢そうな子が傲慢な子供を、悪の貴族を演じているのが末恐ろしいです。最初の方はかわいい坊ちゃんだなあという程度に思いながら観ていたのだけれど、物語が進むにつれてシ、シエルだ…と思いました。育った環境のせいで純粋無垢な子供になる術がなかったシエル。魂は一つしかない…と葬儀屋に警告されてしまうシエル。
 ケルヴィンを撃ち、踏み躙り、「燃やせ」というシーンや最後の丘のシーンが好きです。


 華やかな演出でした。豪華。いつも思うけど豪華。
 ミュージカルを観にいったらサーカスだった…みたいな。もちろんプロの本場のサーカスには及びませんが、ほんとうにサーカスを作り上げられていたな。
 見どころは満載。あと目が足りない。どこかで誰かが喋っているとほか二ヶ所ぐらいで何か起こっている。そういう小ネタ(?)が好きだからくやしい、、それとシーンが上手と下手に分かれてる演出のとき、どっちを見たらいいんだ…!ってなりますね。上と下ならまだ目が足りそうです…。そういったサーカス編ならではの楽しさが多かったです。
 ただ全員が歌うと、う〜〜んってなるのが本音でした。素人目線だけど。それも含めて作品全体としてはバラつきがあるなあ…と。バック(アンサンブル)の派手さが前方席だとちょっとうるさかったかな。
 原作にそこまでハマりこんでいないのと、前方席すぎて勢いに呑まれて圧迫感に負けそうだったこと、などいろいろある上での感想ですが来年はいいかなあという感じ。その分各キャストの他作品を観たい。でもスネーク観たいよ!
 あくまで個人の感想です。
 終わった後の余韻は思いのほかしんどかったので、不思議だなあ。


 このお話はとにかくどうしようもないなと思います。仕方ないんですよね、いろいろと。そのあたりの解釈が観客にゆだねられているあたり、まっとうな2.5次元ミュージカルだったかもしれません。そのまんま描かれているという意味で。あるいはわたしやおそらく大多数の解釈にぴったり当てはまる描かれ方がなされていたのか。
 このどうしようもなさ、救われる道はなかったのか…という感じ、メサイア鋼ノ章を思い出してしまう。こういうのってけっこう意見分かれてしまうものなのでしょうか?わたしは好きです。原作よく知らないんですけど、黒執事ってもしかしてどうしようもなさのオンパレード…?昨年のリコリスも観劇しましたがどうしようもなかった記憶。

 ミュージカル観劇が続いて結構いっぱいいっぱいな秋冬でした。今年はこれで観劇締めです。楽しかったー!

*1:全力で褒めてます。

*2:かの周康哉も例外でなく、三栖と対比して"動"だと、どこかの記事で聞いた。

*3:

*4:ameblo.jp twitter.com