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古びた壁

脈絡なんてものは知らない

ミュージカル『刀剣乱舞』~幕末天狼傳~10/16昼公演

観劇レポ

 最近街中や電車の中で行き交う女性達のおたく判定をすることが癖になっています。素人なので判定の精度はよくないですが。でも髪と顔(化粧)と靴カバンは大事だなって思います。ちなみにわたしは「服が安くても靴とカバンだけはちゃんとしたものを持ちなさい」って言われて育ちました(どうでもいい)。
 ミュージカル刀剣乱舞、観てきました。刀ミュの現場独特の雰囲気がすごかったですね。驚異のボルドータイツ率と赤ネイル率と、とにかく赤率が高い。(わたしも手持ちアイテムで全身ボルドーできるし赤ネイルは去年の生執事でやりました)それにしてもあの場にいたらおたく判定も何も関係ないなって思いました。だってあの現場にいる人なんてみんなおたくでしょ?(?)
 わたしも久しぶりにらしいことしたんです。キンブレと即興うちわとをサブバに仕込んで劇場へ向かったのです。新鮮でした。
 少し脱線しますが、ふと思ったこと。演劇において2.5次元というジャンルがくっきり線引きをされつつある今。ミュージカル刀剣乱舞はその筆頭なのかなあって思います。そう思わされた観劇デーでした。だからでしょうね。オタクやってる…!!って気分が強いのは。刀ミュのそういう部分が好きです。2.5次元のコンテンツとして最高だと思います。刀ステはライビュだけ見た感じ、観劇マン向けだなって思いました。個人の意見です。

 というわけで今回は、
「ミュージカル『刀剣乱舞』〜幕末天狼傳〜」福岡公演@キャナルシティ劇場 10/16昼公演
 でした。

 お目当ては和泉守兼定役の有澤くんです。キャストコーポレーションだから察して。去年夏のKステ第2章ぶりでした。当時は初舞台でアンサンブル。ヴァイスマンというかなり重要な役も兼ねていたんですが、まあ初舞台詐欺かましていましたので観てください(ダイマ) 当時19歳だったと気付いてびっくりしています。
 

 原作は超初期に少しだけやってました。新しい刀が出てきたあたりからは一切分かりません。1センチ程度の偏った知識のみで挑みました。
 原作ファンではなく俳優のファンとして観に行ったという感じです。

 ここから感想殴り書き。というかいろいろ省いた覚え書き。ネタバレわっしょい。




 一部。
 
 今回新撰組刀+蜂須賀ということでどうするんだろうと思ったら、蜂須賀さんを隊長にして新撰組ゆかりの地へ出陣し、虎徹のわだかまりを解きつつ、歴史修正をねじ伏せる。そんな話でした。


 冒頭は池田屋で、近藤土方沖田の3人が出てくるんですが、沖田くんが出てきたとき安定かと思いました。
 容姿が、とくにシルエットがそっくり!刀剣乱舞の大和守安定は沖田くんが好きで好きでいろんなことを沖田くんに真似ている。そんな設定を思い出して(あったよね?)、なんとも言えずしみじみしました。
 ところでこの世界での沖田は"沖田くん"なんですが、沖田くんがたいそうかわいくて…無邪気で、近藤さんと土方さんが大好きで。土方さんに悪態をつく沖田はどこでもそうですが、こんなに素直な沖田は想定外でした。だから土方さんと沖田くんの関係は他によくある新選組作品と違い比較的穏やかです。
 土方と沖田っていうテーマに物語が引っ張られないようにするためなのかなあなんて邪推します。この二人の拗れた関係はミュージカル刀剣乱舞の世界に必要ない。

 オープニングは感動の嵐でした。ミュージカル刀剣乱舞を!生で!この目で!観ている!!!って(笑)
 小越さんがあまりに目を引くので現在進行形でびっくりしています。観劇中ずっとこのひとすごい…って思うことになるのですが、オープニングでは特にダンスというかパフォーマンスに感激しました。なんかぴょんぴょんしてるしキレッキレ。しかも踊れる小越勇輝じゃなくて踊れる堀川国広でした(伝われ)

▽強い子、安定
 刀剣男士は元主に対する想いがそれぞれに色濃い。沖田組はそれがとっても顕著です。そして任務で元主との出会う可能性はいつだってあります。出会わせるのが刀ミュですよね?

 武州多摩で近藤さん土方さんと元気そうにしている沖田くんを見た安定は、新選組に入隊したい。そうしたら、今度こそ沖田くんを守ることができる。と思い立ちます。
 すなわち。
 かの池田屋事件で沖田くんは清光を選んで安定は選ばなかった。池田屋で血を吐いた沖田くんを、今度こそ守りたい。

 恒例の歴史修正やないかい!です。阿津賀志山異聞ではその葛藤に揺れるポジションを担っていたのは今剣でしたが、幕末天狼傅では安定ということです。

 もちろんそれはいけないんじゃないか、という空気が漂います。
 そして潜入作戦だと言い張る安定。
 しかしこの場合、その是非を決めるのは隊長である蜂須賀。

 清光は蜂須賀に、あいつを行かせてやってくれと頼みます。
 本当はそんなリスクの高い作戦、本当は避けるべきなのは分かっている。
 池田屋での沖田くんの隣でどうしようもない苦しみを安定には知ってほしくない。
 ……でも。
 安定はそんなやわなやつじゃない。きっと思いとどまる。信じたい。

 そして蜂須賀は潜入作戦を大和守安定に任せる、と宣言します。
 その代わりに、目立つな。沖田と接触するな。という条件付きで。

 潜入作戦は順調でした。目立たないように頑張っているから土方さんには暗いやつだなって言われるぐらい。

 接触するなというのはやはりむりで、稽古をしている沖田くんを隠れて見ていたらもちろん見つかって。隠れていないで、稽古をつけてあげるからって、なんと沖田くんに稽古をつけてもらいます。よかったね安定。
 君の次の動きが手に取るように分かる。そういう沖田くんはとても楽しそうでした。うつくしい景色とはこういうものなんだなあって思いました。

 しかし。時折何かを取り出し思いにふける安定。これさえあれば…。そう、結核薬です。結核はかつて不知の病でしたが薬が開発されたことで今ではすっかり治る病。

 そしてついに。場所は池田屋
 血を吐いて苦しむ沖田くんを前にして、この薬さえ…と葛藤する安定。

 でも安定は強い子でした。そんなことをしては歴史が変わってしまう。そのけじめを、覚悟を。安定は自力で気を持ち直します。

 なんで、どうして、沖田くんがんばって。生きて。そう声をかけるのも、かけるべきなのは、当時の大和守安定であって未来から来た自分にそんな資格はない。

 安定強い子だなあって思いました。阿津賀志山で今剣がずっとなんでいけないの?と繰り返していたから、こちらでも安定がまちがった道を選んでしまうのではと思っていましたが違いましたね。なんだか不意を付かれた気分です。三条派と新選組の色の違いでしょうか。
 少し話はずれますが、"新選組"ってやっぱりいいなって思いました。


▽かなしいやつ
 清光と安定は池田屋のことを巡って劇中で少しだけ衝突しますが、最終的には沖田くんが清光を選んだのは、「「たまたまだ!」」とこの件も解決します。

 沖田くんを今度こそ守りたい安定の話は無事に解決して。
 新作と贋作の虎徹。このわだかまりを解く舞台のはじまりとなるのが流山でした。ちょっと待って。流山…?流山って、流山?そんなの聞いてないちょっと待って……と話が進むのに頭が追いつかなかった。ただでさえ新選組というテーマをかじるだけかじったなんちゃっておたくは動揺。しかもつむ鴨ロスをいまだ引きずっているからいろいろ許してほしい。

 場所は板橋。歴史修正主義者は近藤勇の斬首刑という歴史を阻止しようとします。
 労咳でふらふらの沖田くんに近藤さんが斬首刑だという情報を流し、沖田くんに取り込んで、強さを与え、その力で沖田くんに近藤さんを助けさせようとするのです。

 いろいろと省きますが結果として近藤さんはどこかで会ったことがあるような気がする長曽根にこの首を斬ってくれと頼みます。
 そして何も語らず元主の首をはねようとする長曽根を蜂須賀が阻止。
 あなたのそういうところが気に食わない。もう見なくていいんだ。その必要はないんだ。
 蜂須賀が近藤勇を斬首。背後でうずくまり目を逸らす長曽祢。今更ながらこれ書きながら思い出し泣きしそうです。くるしい。

 こうして(本当にかなり省いたけど)虎徹のわだかまりも解けて、任務完了。

 あと偽物の強さが解けた沖田くんの肩を清光と安定が支えるっていうワンカットもありました。泣くかと思った。


▽天狼星
 天狼星は新選組結成直前に武州で沖田くんが近藤さんに教えてもらった星。(このあたりあまり覚えていなくて悔しい。)清光と安定はこの星のことを沖田くんに教えてもらっていました。

 物語の最後に、天狼星のことを彼らから聞いた土方組が天狼星について話していました。
 本当は二つあるそうです。あのきらびやかに大きく光る星の影にもう一つ小さな星があって、その二つを合わせて天狼星というんだと。堀川くんの豆知識でした。
 そして兼さんが、誰にでもそういう相手がいるのだろうな、と。
 それ知ってる!!!どっかで聞いた!!!某救世主作品でよく耳にした!!!
 って思った。ごめんなさい脊髄反射だから仕方ない許して……

 それで堀川くんがとーーーってもうれしそうに笑いながら兼さんの周りを飛び跳ねるんです。超かわいい。かわいい。かわいいものはかわいいのに兼さんったら鈍感なんだわ…おしまい。

▽ライブパート
 いやもう楽しかった。海賊衣装でした。楽しかった。うちわにペンラにってノリノリで挑んだし楽しかった。それ以外ありません。

 禊は清光でした。「加州清光、主の懐に入りまーす」だって。こんなの拒む人いる??!?って感じですね。キャーッてなるより庇護欲湧きそうだった。湧いた。

 ちなみに2階席の前ブロックの一番後ろのド下手、つまり扉のすぐ近くだったんですが、この回は2階へやってきたは虎徹でした。周りみんなペンラの色ちゃんと変えてたんだけどなんか出遅れて兼さんの女やってたからうちわ見られたけどスルーされた。そりゃそうだ。ごめんなさい。

 あと堀川くんが2階にめちゃくちゃアクションくれる。手降ってくれる。やはり彼はプロだ…わたしの周りは土方組推しが多かったですしね。ドリライを3度?超えてきた人は違うなって感想しか出てこなかったですね。小並感。

 うちわはこんなのつくりました。そのつもりはなかったはずなんですけど5日前ぐらいに思い立って忙しい平日の合間を縫って百均で諸々調達して前日に即興でがんばりました。

兼さん宛てがこちら。全員向けは本当に即興な感じなので省略。原作よく分かってないからセリフ集調べた結果がこれ。難易度高いかなって思ったけど有澤くんを信じて作りました(何)まあ2階席にそもそも来ないの薄々分かりつつ作ったんですが(笑)でも我ながらお気に入り。自己満足です。楽しかった。


▽総じて
 お目当ては兼さんだと言いながら兼さんの話はほぼ全く記述しませんでした。それも、土方組は今回サポート役で。とくになかなか険悪な虎徹の間を取り持ったり。助言したり。物語においてとにかく駆け回っていた気がします。
 長曽根のことが分からないと悩む蜂須賀に助言する兼さんが最高にかっこよかったです。かっこよすぎてあまり記憶にないかっこよかった記憶しかない。わたしすぐこれだからだめなんだなあ…その芝居その雰囲気に圧されて台詞内容がぶっ飛ぶ。
 兼さんかっこいい!って気持ちでいっぱいいっぱいだったんですが、その後登場した堀川くんがとーーーってもうれしそうで、あの最高にかっこいい兼さんをかっこいいと一番思っているのは堀川国広なんだなって思い知らされました。

 あと土方組のプロの安定感が凄まじいなと感じました。あの二人が演っていたからこそ物語でのサポート役としての安心感がすごかったのだと思う。
 1年とちょいぶりの有澤くんは、り、立派になった…とかそういう陳腐な感想しか出てこなくて非常に申し訳なく思う。とにかくよかったです。やはり安心と信頼のキャストコーポレーション。兼さん、かっこよかったし。再現率も高く。体で2.5次元やってた気がします。何言ってんだって感じですが。体現するとはこのことなのかもしれない、と。動きの大きさとか、華やかさとか、おおらかさとか。かっこよくて強い兼さんでした。
 ぶっちゃけると二部より一部の方がかっこよかった記憶強い。二部の歌って踊ってもよかったんですけど、一部が本当によかったんですよね。ちゃんと芝居に強みがある役者なんだなって。どこかで安心している自分がいます。
 それとなによりセンターで立ち振る舞い歌い踊っていたことに感極まるばかり。初舞台の東京千秋楽の挨拶で一人だけ音量が小さかったあの頃を思うとね……ハイステ観ていないくせに厄介な古株と思われそうであれなんですが、わたしもデビューから見ている俳優は彼しかいないのでやっぱり思い入れもあるのです。

 観劇後、真剣乱舞祭申し込んでましたね。自分でもびっくり。まあ落選だったんですけどね!!!

 キャストコーポレーション所属俳優の舞台を観るのは本当に幸せです。いい芝居はいいなあ。そして好き。そんな風に思えた幕末天狼傅でした。大阪公演、東京凱旋、上海と続きますがどれもよい空間となりますように。
 次はヘタミュです。つむ鴨刀ミュとわたしの劇場はずっと幕末でしたが今度は世界へと。楽しみです。