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古びた壁

脈絡なんてものは知らない

舞台「曇天に笑う」再演5/28夜公演

観劇レポ

舞台「曇天に笑う」5/28ソワレ@銀河劇場

 銀河劇場になんとか行くことができてよかったです。縦に広い感じすごくいい。

 チケットはキャスト二次先行でした。金城白子役の松田凌くんです。さすがキャスト先行、良席!「メサイア-翡翠ノ章-」(神戸オリエンタル劇場)では10列目センター、「パラノイア★サーカス」(サンシャイン劇場)では9列目通路側だった(しかも通路演出あって目の前で停止したしばらく手首きれいbotになったのはやむを得ない)ので、キャスト先行はよいぞ。
 2年ぶり2回目の上手席でした。今作は上手側が良席かなあ。あと下手側の方はもっとそうなんですけど、照明が客席に当たるので眩しいのなんの。眩しいッスー!って叫びたい。

 曇天に笑う、再演。すごいキャストですよね。わたしにとって、ものすごいキャスティングなんです。好きなひとしかいない!みたいな…本当に……だから目が足りない!ってなるのかなあと思っていたのですが、いろいろと諦めて定点カメラやってました。白子さんに。申し訳ないレベルで定点カメラしてました。あとオペラグラス大活躍だったのですが、周りを見ると皆さん全然使ってらっしゃらないのです。客層の問題…?わたしは定点カメラしてたことと左目の視力の悪さと右目の悪化している乱視とでもう使うしかなかった。今度から眼鏡を持って行こうと思いました。

 原作はほとんど知りません。調べたからすこーーしだけ知ってる。設定とか。初演のDVDは見ました。そんな感じの感想、ネタバレ大いにありです。東京公演もまだ折り返してすらいませんがここで噛み砕いておかないとつらいのでUPさせていただきます。長いです。すごい長いです。
 ※"舞台"曇天に笑う」の感想です。原作がどうかは一切考慮していません。
 ※ざっと読み返したんですけど文章めちゃくちゃです。後日編集たぶんあります。

◇全体として
 キャリアがあって、(何か誤解を招きそうな言い方ですが純粋に)うまい人ばかりなので一つの演劇として完成していた、と思います。ただこのキャスト全員の持つものを最大限に引き出すことができていたら、何倍も良くなるのでは。まだ3公演目というのもありますが。
 でも役者の力量で動いていたなあ。
 例えば、天火は主軸として周りの人々に影響を与える。周りの人々は影響を受け取って動く。そうして物語が進む。
 逆にこんなことも。天火が処刑された!どうすればいい?と物語は停滞する。
 それから、白子。「任せてって言ったのに」というセリフ。一言で場の空気を変えた。宙太郎は気付きませんがw場の空気というのは、板の上の世界の中というより銀劇のあの会場全体の空気だと思う。あれはDVDでは分からないことかも。それで物語は動きました。めっちゃ動きました。
 この二人中心に動いてたかな。あとオロチ。ただそのせいか天火と白子の関係は最後までよく分からない。お互いどう思っているのでしょうか。うーんDVD待ち…定点カメラしすぎて分からなかったことはここです。(6/6追記)東京公演中ずっとTwitterで感想を追っていたのですが、天火と白子の関係には言葉にできない何かがあるようです。とりあえずしんどい。
 これは演出でどうこうできることではないと思います。役者の力量がなければ物語に波は生まれなかったし、完結しなかった。

◇初演との比較
 演出はほとんど変更なし。
 余裕ができた。理由は単純明快、再演だから。だと思います。新キャストがうまくはまっていることもあってまとまりもできたのかなあ。
 あと観る側の問題ですが、話の流れが既に分かっているので各キャストや細かい演出に注目できる。理解する作業がいらないっていいですね…いつも台詞の意味を汲み取っている間に何かと見逃しちゃうので。

◇キャスト別感想

 ※先に白子について書いていたら燃え尽きたのでここはぼちぼち後日追記していきたいと思います(おい)
 (6/6追記) 東京楽が終わって考えることがうじゃうじゃ増えたので少し追記しました。が、白子ばかり見ていたなっていうことしか書けませんでした。

*曇天三兄弟
 オープニング前は台詞が先走ってたかな、といきなり心配したけれどオープニング後は三人とも生きていたと思います。オープニングでうまく乗っかったようでオープニングの意義性を感じた…。
 植田空丸は素直になれないけど兄貴大好きだし朔くんの宙太郎は可愛さはもちろん初演より男らしくなっていたと思う。
 (6/6追記)二人ともお兄ちゃん大好きで健気だなあとしみじみします。あと驚くほどの定点カメラの感想としては、白子に対する信頼がほっこりする。その分二幕はつらいですが。裏切られるのがつらくて仕方ないというようなことを朔くんがたしかいろんなところで話している気がします。なんだかぐわっときます。一幕で白子は宙太郎を守ることが多くて、、…後述してありますが、二幕で宙太郎を襲う白子のあの狂気帯びた感じはそこからくるのかな。
 玉城さんについて。メサイア翡翠ノ章で存在だけ感じはしましたがwwようやくお目にかかることができましたうれしい。いろんな方が言ってらっしゃるのですが、華がある。目を惹く。すごい。座長してた。前述した通り、周りを引っ張っていました。あれだけのエネルギーを背負った上でさらに放出しているのか、エネルギーを放出することで背負っているのか、、
 (6/6追記)初めて彼を見るのがこの舞台でよかったと思います。観劇日からもう一週間経つのだけれど印象を焼き付けられた感じ。(定点カメラしていたのにww)今回の姿はなんだか言葉にできないのですが、ある日のアフトーで松田氏が言っていたらしい、天火の一幕ラストの「笑え!」を聞くと普段の玉城さんとだぶって役としてなのか素としてなのか分からないけど泣きそうになるっていう話に凝縮されている気がします。このエピソード(?)すごく好きです。なんてったってあの一幕ラストのシーンの白子の姿がとても印象深くて、この話を思うと感慨深い。

*犲
 殺陣がすごい。犲全員と囚人達の殺陣のとき振動が伝わってきて最高でした。
 妃子役の入来茉里さんの戦う女性としてのプロポーションがすごかったです。あのスタイルにおきれいな顔にナチュラルに側転を挟んでくる殺陣…天火にいい女になったなって言われるところがお気に入りです。かわいい。ほんとにいい女、、
 武田役の蒼山くんは今回初舞台ということですが、新人隊員って役柄とうまいことリンクしていたと思います。「俺は犲です!」っていうあの大事なセリフは、手を貸してやらないと死んじゃいそうだったけどがんばれー!って思ったww
 で、安倍蒼世。細貝さん本当にうまいなあって…「貴様らとは覚悟が違う!」って言うところまじで覚悟が違う。ものすごい熱量と覚悟
 (6/6追記)なんでこの人が蒼世なんだろうってオフショなど見る度に思います。そういえば白子にできればやり合いたくないと言わしめるほど強いんだなあ…できればやり合ってほしかったです。でも風魔の方が強いと思います。なぜなら蒼世は人間でなかなか弱いから。逆に白子は弱くなれないつらさを抱えているのかな、とこれ打ちながら思いました。蒼世は一番人間ですね。陰陽術の衰退を悔やむ安倍家のものとしてや天火のことなど背景にあるものが節々に滲み出て非常に人間味があったと思います。

風魔小太郎
 初演に比べて軽くなった。特に声の出し方。あと相変わらず素晴らしいアクション……いつ見ても見応えがあります。
 (6/6追記)風魔の宿命のためだけではなく、兄のためという気持ちの強さを感じました。こちらはこちらでお兄ちゃん大好きね…っていう(笑)初演と比較してこちらは行動理由のすべてに白子がいる気がしましたが、定点カメラのせいでしょうか…初演の風魔兄弟は二人で大蛇復活させようという感じが強くて、今回は風魔のためひいては兄のための大蛇復活という感じ。


◇金城白子 長いよ!
 凌くんのファンでよかったなって思いました。あと改めてファンになり直しました。最高。いやもう好きですって感じ。
 はい。ずっと見ていたので思うところがたくさんありました。ので、長いです。
 ちょうど1年前にメサイアを観に行きました。それを思い出せば、やっぱり成長を感じます。怒涛の2015年を経てますもんね、、

 Twitterなどでずっと言っているんですが、ビジュアル最高。もうすごい最高。やっぱり白似合うー!し、あのひらひらした羽織も羽織を脱いだ忍装束もよい。衣装を身に纏うって言葉がしっくりくる。
 なかなかない役柄だとご本人も言われていますが観る前はそう…?って感じで、でも観た後は確かにって思いました。新鮮だったしわたしはこ れ が 見 た か っ た。悪役ではないですが、裏切る役。見ようによっては悪役かもしれない、そんな役。芯がぶれないという点ではめちゃくちゃハマり役だったのと、その反面で裏切るという非正義的な顔、これが見たかった。2.5次元って独特なキャラクター性とビジュアルを与えてくれるから最高だなってここ数日ずっと思っています、、あとそれだけで終わらせない演技力。もう最高です…これしか言ってないけれど本当にそう。

 登場シーンは見ていたつもりなのだけど、最初の殺陣は見えなかった…早い…巻き戻しさせて欲しい。あの登場の仕方はとてもかっこいいです。
 曇家に居候することになった回想のシーンで、「俺に構うな…!」という台詞がありましたが個人的にめちゃくちゃ好きでした。回想シーンというと気持ちを切り替えなければならないようですが、白子にとって当時のあの瞬間はきっとずっと心に留めていたはず。ナチュラルに回想に入っていたと思います(主観)。余談ですがあのシーンの植田空丸のはっちゃけ具合すばらしくて楽しそうだなって思いながら見ていました。
 また、「曇家の忍び」と言うシーンがあります。天火に跪くんですね。とても印象的な場面です。天火はそんなこと言うな、俺達は親友だ、というようなことを言うのですが、その後の白子はただ笑うだけ。「そうだな」とは言わない。それとこれとは別なんだなあと思います。今思えばあの振る舞いはすごい。ちなみにですがあの跪く白子さん神々しかったなんなんだ…(主観)
 天火が獄門処へ行ってしまい、弟達になんでどうしてと迫られ、言い聞かせるように返答するところではまったくもって何も読めないなって思いました。すこぶる淡々としている。そして一幕ラストの処刑シーン。ずっと歯を噛みしめるような表情をして処刑台に上る天火を見ていました。処刑直後、空丸や宙太郎、町の人々はみんな空を見上げている中で白子だけが俯いていたのはまた印象的でした。この流れは、風魔としていよいよだ…ということもあるでしょうし、金城白子として天火に影響を受けている一人なのかなあっていう、、ただとにかく芯がぶれないので他の人々と違って影響を受けはすれどそれで動かない。強い人だ…。
 (6/6追記)日々感想を漁って思ったのですが天火と白子の雰囲気が日に日に重みが出てきているようで、影響を受けているとかそういう次元ではないと思いました。あと上記のアフトーでのエピソード。この場面は深いなあ、と。

 で、問題の二幕。すーーーごかった。問題の「任せてって言ったのに」です。裏切りのセリフ。すっごいですね。生の迫力ってこれだ。すごいんだろうなって分かってはいましたけど想像を遥かに超えるすごさでしたし何よりこれは見たことないやつで新鮮でした。もっと見たい。その直前に空丸に「うちに帰ろう」って頭を撫でながら本当に大切にするみたいに言うのも好きでした。大切なのは大蛇の器だろうなっていうのも…(笑)
 声のトーンも少し低くなって風魔だなあって…もうすごいんでDVDでご確認ください。生の迫力はあの瞬間だけのものですが、、
 あと宙太郎に苦無を向ける非常に暴力的なところ。一番好きなんです、あのシーン。無茶苦茶で、けっこう暴走してるのがたまらないです。いい具合に役に飲み込まれていた。それともう一回確認したい。どういう流れだったのか…白子なら一発でとどめを刺すことできたでしょうにって思う。なのにあの破茶目茶さ。うーんんん好きです。
 風魔兄弟再会のシーンでは足癖の悪そうな感じがよかった。あれは紛れも無く十代目風魔小太郎。このシーンと、クライマックスでの小太郎の「風魔にとっての、あいつにとっての不穏の種」から…ざっくり言うと一応トップは白子で彼を支えるもう一人の小太郎、だけど白子はそんなつもりはなくて兄と二人でトップでありたい。そんな風に感じました。
 皮を剥いで以降の白子は怖くて凄まじくて、、二幕については特に生きていたなって思います。後で述べますがその分カーテンコールだったりオフショだったりを見るとますますすごいなって思います。
  最後に大事な場面で、「さよなら、天火」って言って消えていくシーン。というか大蛇が退治されちゃったあたりから。大蛇が退治されちゃうのを見ている時の表情はとてもよかったです。もう何もないんだなあっていう。意気消沈していたからか、それまでの生気やエネルギーはなかった。でもまあ舞台なのでゼロにしてしまってはちょっといけないので、絶妙に抑えられていたのかな。悲しいですね。いっそゼロならよかったのかも。最後に天火の名を口にするのが救いのようなそうでないような。原作はどうか知りませんが、今回の舞台の白子はあの後死にきれなかったと思います。ちなみに初演の平間白子はきっちり自害できていた気がします。(6/6追記)実は死んでないとかあほみたいなこと言ってる自覚はありますが考察厨の願望です。

 風魔兄弟について。
 風魔は孤独です、が。二人とも孤独だけど、小太郎は中にいる。狭い世界の中。だから外には白子がいる、って、それでよかった。けれど白子は外にいる。外の広い世界で曇天三兄弟の側に13年もいて、だからこそ余計に孤独。風魔の孤独は修行で箱に詰められて慣れるものだけど広い世界の中での孤独は、、救いようがない。白子は孤独と寂しさとなんやともう大変ですね!!あんなに愛されているのに(重要)。
 
**印象
 強そう。白子を怒らせたら2秒でやられるぞ、って天火に言われていますが本当に2秒でやっちゃいそうだし、あの風魔兄弟一国築けるよ!それと足音がほとんどしない。地と平行に走る。めっちゃ忍。
 それから、恨めない。空丸の、許せないけどもう一度会いたいという言葉の通りです。天火の、言い訳を聞かせろという言葉も。言い訳ってまだここにいていいと思っているから聞くもの。白子はたしかに宙太郎を可愛がっていました。庇ったり守ったりといったところも多くあった。…と、三兄弟視点で見ればこんな感じだと思います。
 あと何より、本心がどこにあるのか分からない。何度か今どう思っているのだろうと考えましたが、全然分からない。読み取れてしまうのは忍としていけないことなので、それでいいのですが、本当に読めなくて(笑) 2幕の消えようとするところより1幕のラストの方がちょっとは読めそうだった。
 それとこれはわたしだけかもしれませんが、守りたくなる。世界を治められそうなぐらい強いのだけど、、だからこそかもしれない。
 (6/6追記)悲しい人。そんな印象が今しっくりきています。強さも宿命も本心もすべてひっくるめて、これに尽きるかなあ…と。
**演技/芝居
 すごいと言われていますが確かにすごいです。あとすごくなってました(?)
前述した物語を動かすだけの力量。一言で場の空気を変える重み。そして佇まい
金城白子という人物の複雑さがよく出ていたと思います。"一言では言い表せない"が体現されていたし、3時間の上演時間の中で一瞬の隙もない抜かりない佇まいがきっと今回注目を集めている所以なのでしょう。生きていたなあ、、これ皆さん仰っていますがすごい集中力に消費量だと思う。最近のブログが今までにない、なんだろう…ふうーーって感じ(笑)でも楽しそうだなって思います。
**殺陣
 メサイアで見たことあるつもりになっていましたが2年ぶりだって至る所で仰っていたので、ちゃんと生で観るのは初めてです。メサイアは別だろうなあ、、何かと別で考えることが多いメサイアww
 全体的に防御や相手にさせたいことをさせないための攻撃、それから自分が進むための攻撃が多かった印象。すべては目的のため!です!
 1幕の最後の方でブレイクダンスみたいなアクロバティックな動きしててびっくりしました。聞いてない。ゲネプロの動画に入っていたのでめちゃくちゃ見ています。1:40~
www.youtube.com
 二幕でも階段からくるっと宙で回って飛び降りたりしていてまさかのアクロバティック要素にひたすら目をぱちぱちしていました。こんなにすごかったんだなあって…。あと速い。
 贔屓目かもしれないけど技術的にはずば抜けていた。身体能力の高さと魅せ方と芝居と、、純粋に好きです。
 殺陣には美しさ華麗さを交えて敵を捌く乱舞タイプと、パワータイプとがあると思うのですが、両方を兼ね備えていたなあ、と。初演の平間さんは前者で風魔小太郎役小澤さんは後者ですよね。お二人の型を足して2で割って2乗した感じだなって思うとぐわっとくるものがあります、、両方好きなので最高に好きです…。殺陣はあの人とかあの人とかのが好きだとかなんだとかこれまで言っていましたがちゃんと生で観てやっぱり一番好きだなって思いました。逃げられぬさだめ。

 まだまだ言いたいこと考えることはたくさんあるのでこれまた後日追記します。考え出したら止まらない。


 曇天再演、元々行くつもりはなかったのですが、本当に観ることができてよかった。キャストがあまりに豪華なので逆に諦めて白子さんに定点カメラしていたらすごいことになりました。既に北九州公演マチソワ取っている「瞑るおおかみ黒き鴨」ですが、東京公演にも足を運ぶことにしました。銀河劇場好きだし。
 (6/6追記)つむ鴨4ステ確保しました(お金ない)。ところでビジュアルが公開されました!!役者の素を活かすビジュアルだなあって印象です。あと薄ミュ斎藤さんが左利きだったので右利きが新鮮です。いやあ楽しみだー!!

 あとこの日のカーテンコールなんですが。2回目の凌くんのお辞儀が紳士のやるあれ(片手を胸に添えるやつ)ですっっごい最後まで素敵でした!!白子衣装でそれはだめだずるい。トリプルコールで笑顔が見れたのでよかったです。ちょっと珍しいなって思いました。まあ何よりです。
 千秋楽までお怪我なきよう応援しています。(2016.5.30)